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カバン
ランドセルに代わるリュック型の通学カバン「Dランド」に込めた想い
ダイワホーサンのリュック型通学カバンで一番人気の商品が「RD-24」です。RD-24は、小学生用の通学カバンで6年使えるスタンダード・モデルです。このRD-24は当社の「Dランド」ブランドの通学カバンの1つです。
Dランドは「丈夫だけど軽くて背負心地の良い小学生のための通学カバン」を目標として、1994年から開発がスタートしました。
本ブログでは、Dランドに込めた弊社の想いをまとめました。
【目次】
1.Dランド誕生の原点は、小学校の校長先生からの要請
2.帝人(株)と共同で生地を開発
3.信州大学繊維学部と奈良県産業振興総合センターの協力で背負い心地試験
4.Dランドの「D」は、Dream(夢)
1.Dランドは、奈良県内の公立小学校の校長先生からの要請から開発が始まりました。
(1)皮革や合皮製のランドセルでは課外授業や遠足に対応ができない。
(2)通塾に使うこともできない。
(3)高価なランドセルだが、児童の通学生活全般に対応ができないため、6年間の小学校生活の中で数度の買い替えが必要になり、保護者の経済的な負担になっている。
これらの問題を解決するために、通学生活すべてに対応できるようなカバンを開発してもらえないかという要請でした。
当社は平成の初め頃から、奈良県内外の中学校や高等学校のオリジナル通学カバンを製造・販売しており、中学校や高等学校の通学カバンでは高い評価を得ていました。しかし、小学生が使う通学カバンの開発は初めてです。小学生の通学は6年間。中学、高校の倍の期間です。「毎日の通学」というのは、お子さまにはもちろん、カバンにとっても非常に過酷です。その過酷な状況に耐え、かつランドセルよりも「軽くて丈夫で小学生が背負いやすい通学カバン」の開発という挑戦が始まりました。
2.帝人(株)と共同で生地を開発
中学生や高校生用の通学カバンで採用していた生地は、3年間の使用を前提にしていたために、6年間の通学生活に問題なく耐えられる生地が必要でしたが、丈夫さを追求すると、必然的に重くなってしまいます。当社が求める品質基準を満たす軽くて丈夫な生地は無く、理想の通学カバンを開発するためには、素材開発から始めることが必要でした。
1996年奈良県知事より「高機能通学カバン研究開発事業」の認定を受けることができ、「産・官・学」の協力を得て、Dランドの開発ができるようになりました。まずを開発。テグランは撥水力が格段に良く、軽くて丈夫という小学生の通学カバンに最適な生地になりました。
テグランを採用した通学カバンは「6年使ってもまだまだ現役で使えそう」と、多くの方からご好評をいただいています。
さらに、YKK(株)によって通学カバン専用の65EYファスナーが開発されました。65EYファスナーは糸の摩耗によるエレメント部(ギザギザ部分)の破損を減らす製法で作られており、6年間の使用に耐えうるファスナーとしてDランドに採用されました。
【関連リンク】YKK 樹脂ファスナー65EY(織込みファスナー)の特徴
3.信州大学繊維学部と奈良県産業振興総合センターの協力で背負い心地試験を実施
軽くて丈夫な通学カバンは、帝人(株)と共同開発したオリジナル生地「テグラン」とYKK(株)の通学カバン専用の65EYファスナーの採用に加えて、ダイワホーサンに長年に渡り蓄積された通学カバン製造のノウハウを結集することで実現することができました。
次に当社がこだわったのが、背負い心地です。
小学生の子ども達が実際にDランドを背負って際に快適に感じてもらえるのか?通学が楽になるのか?
小学校に何度も足を運び、奈良県の山間部にある小学校で数年間モニターをしていただき、通学カバンの改良を行いました。背負心地に関する客観的な評価を得るために、信州大学繊維学部と奈良県産業振興総合センター(旧 奈良県工業技術センター)の協力を得て、小学校の授業の一環として背負い心地テストを実施することができ、ついにDランドが完成しました。
Dランドは当社が自信をもって保護者の方におすすめできる「丈夫だけど、軽くて背負い心地が良い」通学カバンです。
4.Dランドの「D」は、Dream(夢)
人間は夢を持つことができます。夢を持つ事はとても大切な事です。夢こそ未来を切り開く力です。かつて、アメリカの黒人差別撤廃運動の指導者で悲しくも凶弾に倒れた故キング牧師が、次の有名な言葉を残しました。
”I have a dream(私には夢がある)!”
過酷な試験や難局に直面してもそれを乗り越えることが出来る、偉大な夢。そんな夢を、未来を託す子どもたちにぜひ持ってほしいと想い、この「Dランド」を開発しました。
私たちは、夢を育む教材として「Dランド」に想いを託し、子どもたちに素晴らしい未来のベースを築いてほしいと願っています。